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「秋日和」
評価:
野田高梧
松竹
¥ 3,477
(2005-08-27)

 JUGEMテーマ:映画

冒頭の法事の場面で、坊主のお経が長かったね、短めにとお願いしておいたんですけどね、などとみんなで話す場面で、まったく同じ会話が、うちの法事でもなされたことを思い出し、噴き出した。
小津映画の台詞は、なんてリアルなんだろう。
つづけて、適齢期の娘に結婚をすすめるくだりも、フムフムと思い当たる。
法事で親戚などが集まると、独身の者は、叔父さんたちから、「そろそろだろ」なんて言われるものである。
お見合い写真を見せながら、すすめる主人とは対照的に、「鼻が曲がってるでしょ」 「ぜんぜんだめよね」とケチをつける細君も、いるいるこんな人、と、指さしたくなった。

同じくNHK−BS2で昨日放送されたモノクロ作品 『東京暮色」は、重く沈んだ内容だったけれど、今日の『秋日和』は、カラーフィルムの鮮やかさそのままに、若い女性が好きな人のところへお嫁にゆく、明るい人生の門出の映画だった。
母と娘きりのささやかな生活に小さな波乱を巻き起こしつつ、それぞれに自分の人生を選び取ってゆく凛とした強さ、逞しさ、切なさ。
小津安二郎は、どこにでもある人生の小さな節目を、見事な手さばきで藝術に仕上げてゆく。

場面場面に見覚えがあり、過去に観たことのある映画とわかった。
わたしの中学生くらいのとき、『ベルリン天使の詩』で有名になったドイツの映画監督・ヴェム・ヴェンダースが小津映画を評価したとかで、日本国内でも小津再評価熱が高まり、NHK総合でも、よく小津映画を放送していた。
無理して観ていたが、おもしろいと感じたことはなかった。
やはり、小津映画は、ある程度の年齢になって、しみじみ佳いと思えるのではないだろうか。
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