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「ザ・インタープリター」
JUGEMテーマ:映画


NYの国連本部で通訳をしている女性が、アフリカのマトボ(架空の国家)大統領暗殺計画を耳にしてしまったことで、何者かに狙われる、という、本編の導入にあたる部分が、「SHOWBIZ COUNTDOWN」で紹介されたときから、気になっていた映画。

国連本部での撮影と、アフリカの「クー語(架空のもの)」を話す白人の通訳が出てくるという事前情報で、たいそうおもしろいサスペンスが出来上がったのではないか、と、過剰な期待を抱いてしまっていたのか、びっくりはしなかった。
人間ドラマとしても、盛り上がりそうで盛り上がらない映画だった。

同じく「SHOWBIZ COUNTDOWN」で紹介されていた「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」は、事前情報を得ていても、期待以上のものを見せてくれ、びっくりもさせてくれたのに。


マトボ国内の二派分裂により、虐殺が繰り広げられているという設定は、ルワンダやダルフールの悲惨な現実を髣髴とさせ、一見、社会問題を扱った映画のように見えるが、映画は、それをサスペンスの道具以上に扱えていない。

ニコール演じるクー語の同時通訳・シルヴィアは、「国連の力を信じている」と言うが、マトボで生まれ、紛争で家族を失い、自ら平和を願う戦いに身を投じた過去のある女性が、そんな甘い考えを持って国連で働くだろうか、という疑問が湧く。

実際には、紛争の真っ只中にあったルワンダから、国連軍は撤退せざるをえなかったし、スーダンのダルフール紛争においては、逡巡の末、平和維持軍の派遣がなされたものの、そのために紛争解決に向け前進があったとは言いにくい。

現実の民族紛争は、宗教対立、部族対立、経済利益などが絡み合い、紛争を繰り返してきた中での互いの復讐心も相俟って、解決など、簡単に望めるものではない。
紛争を沈静化できたとしても、それは一時的なもので、マグマの燃えている噴火寸前の火山のように、きっかけさえあれば、再燃しかねない危険を孕んだものになるだろう。

かような紛争の真っ只中にいた女性が、いわば外野である「国連」の力を信じている、なんてこと、あるだろうか。
国連は、紛争が激しくなると、撤退せざるをえず、それが、国連の限界であり、例えば、虐殺されるかも知れない恐怖の中に取り残されたルワンダの人々は、去ってゆく国連の兵士たちを、どんな心境で見送っただろうか。

現実は、厳しく、重い。

ニコールやショーンの演じる役は、それぞれ過去を背負ってい、終始沈鬱な表情を見せているが、映画の踏み込みは、軽いものに感じた。


監督は、シドニー・ポラック。
ショーン・ペン演じるSPの上司役で、ちょこっと顔を見せている。
シドニー・ポラックというと、「追憶」を思い出す。とてもいい映画だった。
主演のバーブラ・ストライサンドとロバート・レッドフォードが、役にはまっていた。
「追憶」は、バーブラとレッドフォードでなければならない感じがしたが、「ザ・インタープリター」は、ニコールとペンでなくてもいい気がした。
特に、ニコールのブロンド美人ぶりは、国連の同時通訳役には不似合いに感じた。
評価:
スティーヴン・ザイリアン
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
¥ 860
(2006-06-23)

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